8 / 8« 先頭...678

日々の時間の測り方

日本は周りをグルリを海に囲まれている島国ですが、本州、北海道、四国、九州を含め
どのくらいの数の島があるかご存じですか?

なんと日本列島には海岸線の長さが100m以上の島が、現在6,852もあります。

それでは、一番島の数が多い県おご存じですか?

第一位は、971の島がある九州の長崎県です。第二位も九州の鹿児島県で605の島があります。3番目は北海道で508となっています。

日本で一番面積が広い都道府県は北海道ですが、面積では全国37位の長崎県が、海岸線が全国第2位の長さであることは、あまり知られていません。※1

長崎県北部の九十九島をはじめ、県の特徴ともいえるリアス式海岸、そして全国一の島数の海岸線の距離を合計すると、日本の海岸線の総延長の12%にもなります。※2

日本の西端である長崎県の中でも、そのさらに西に浮かぶ五島列島には、大小合わせておよそ140の島々があります。

休日を利用して五島列島で一番大きい福江島に住む友人を訊ねました。

五島で生まれ育った彼は、学校卒業後に家業を受け継ぎ、島々への行商をしています。

島での暮らしですから、近隣の漁師さんとも交流があり、その生業(なりわい)の立て方についても聞く機会があります。

ある漁師さんの仕事は、真鯛の一本釣りです。

収入は風次第、波次第で、出社時間や就業規則などというものはもちろんありません。

彼が狙う東シナ海の真鯛は、鮮やかな体色とクセの少ない食味が特徴で、
一日二匹の真鯛が営業ノルマです。

冷蔵設備などは持たないため、漁獲を達成すればすぐに港へ戻り、
釣果を得意先に発送するれば営業終了。

なんとも不便であり、限りなく自由な生活です。

「すべてを手に入れられるわけではないけれど、
自分が満足するものはすべて手に入る」とは、その漁師さんの弁です。

心配なことは?と尋ねると「一人暮らしで病気した時かなぁ」とポツリ。

大変穏やかな性格である彼の話を聞く度に、生きる時間とは
どのような物差しで測られるものなのかを考えさせられます。

都会ぐらしの人間にとっては、厳しくもあり、また大変羨ましい生き方に思えます。

※1海岸線の長さについて(国土交通省河川局情報調べ)
全国第1位:北海道 約4377km(北方領土を含む場合)
全国第2位:長崎県 約4165km

※2長崎県の海岸線の長さ (長崎県河川課調べ)


チョット気になる五島の椿油

日本列島の西の端である長崎県の更に西100kmに、浮かぶ島々があります。

大小あわせて140あまりの島々が連なる五島列島です。

東シナ海を望む遠浅の海や鬼岳を代表とする火山景観など、
西海国立公園に指定されている美しい自然は、多くの人たちに愛されています。

その自然な下で育まれた食材は、言うまでもなく美味しいと評判です。

東シナ海で獲れる海の幸を始め、柔らかい肉質と肥育能力を兼ね備えた
五島の黒毛和牛は、全国で高い評価を受け、わざわざ東海や近畿地方から
子牛の買い付けに来るほどです。

また椿の自生地として名高い五島列島は、全国第二位の椿油の生産量を誇っています。

五島特産の椿油は、「西の五島、東の大島」と並び称されるほど、
人気があります。

椿油の主成分であるオレイン酸は、空気にさらしていても酸化せず
固まりにくい性質を持つ不乾性油で、保湿性を持続し、乾燥を防ぐ効果があります。

オレイン酸の含有率にも優れ、オリーブオイルに含まれるオレイン酸がおよそ75%に対して、
椿油には85%以上ものオレイン酸が含まれています。

しかも他の植物油と比較すると酸化しにくく、安定しているという点でも
椿油は優れています。

劣化しにくい植物油という特徴に注目され、従来の用途である美容用ばかりでなく
テンプラなどの高級揚げ油としても利用されています。

椿油は加熱安定性に優れているので、胃もたれやが胸焼けが心配で、
敬遠しがちな高齢者向けの食事にも使用できるのです。

また五島の椿油は、大手化粧品メーカーのシャンプー用成分として
指定されるほど信頼されています。


甘い砂糖で虫歯になる理由

子供の頃、「甘いモノを食べると虫歯になるよ」と大人から注意されたこと
ありませんでしたか?

常識としては知ってはいるものの、虫歯ができてしまう理由を
どのくらいの方がご存知でしょうか?

歯の構造は2層構造になっています。

一番外側は、無色で半透明のエナメル質という硬い組織でおおわれ、
その内側には黄色がかった象牙質があります。

歯の色は象牙質の色ということになります。

象牙質には、多くの細い管が走り、その中を神経が通っています。

虫歯は、歯を守る城壁ともいえるエナメル質が酸で溶かされて、
象牙質が無防備になった状態をいいます。

エナメル質を溶かす元凶は、虫歯菌の存在です。

10数種類いるとされてい虫歯菌の中でも、特にミュータンス菌がやっかいです。

ミュータンス菌は歯の表面に付着し、“エサ”になる砂糖などと結び付くと、
グルカンというネバネバとしたものを出し、歯の表面に付着します。

その塊が歯垢(しこう)です。

ミュータンス菌は換気扇にへばりつく頑固な油汚れのようなものです。

口の中に自分の棲み家を作ったミュータンス菌は、歯の表面に付いた好物の砂糖や
食事の食べかすをせっせと分解し、歯の同じところを長い時間をかけて侵食します。

これが虫歯の進行です。

甘い砂糖≒歯を溶かす虫歯菌のエサということなのですが、エナメル質を溶かす酸を作らない
天然の甘味料が今注目されています。

甘党を応援するその物質はエリスリトールと呼ばれ、甘みの強さは砂糖の約75%あり、
しかも糖質でありながらゼロカロリーというオマケ付きです。

やまだ農園本舗の「やまだのコラーゲンゼリー」にも、エリスリトールが使用されています。

もちろん虫歯菌が繁殖しないように、食事後はこまめに歯磨きして付着物を取り除くように
心がけるということが一番大切です。


冬の炭酸は飲まずに入るが◎

寒さが一段と厳しくなり、関東では記録的な降雪で首都圏全体が
冷凍庫にすっぽり入った状態です。

こんな時には、ほっこり温まる温泉に入って手足の先まで温まりたいものです。

そこで今日は、九州の名物温泉とその人気の理由についてお話しましょう。

大分県の竹田市に炭酸泉として有名な長湯温泉があります。

炭酸と聞けば、ハイボールに使われる炭酸水を思い浮かべる方もいらっしゃる
でしょうが、長湯温泉では、温泉に炭酸ガス(二酸化炭素)が溶け込んでいます。

しかも『日本一の炭酸泉』を宣言するほどガス濃度・温度・湧出量に優れています。

私も長湯温泉をしばしば訪れて、露天の炭酸泉に入りますが、数分もすると
体中が小さな気泡に覆われるほどの濃度です。

ヨーロッパでは昔から、炭酸泉は医学療法に用いられています。

その効能は、新陳代謝が活発になる、エネルギー代謝が増える(温泉に入るだけで
運動した場合と同じ結果が期待できる)、血圧が下がる、心臓への負担が少なくなるなど、
循環器系疾患に対する治療やリハビリに重用されています。

ぬるめの炭酸泉にじっくり入浴すると冷え性の改善にも効果的です。

もちろん医学療法ばかりでなく「炭酸ガス効果」によって、
皮膚に近い毛細血管や細動脈に炭酸ガスがしみこみ、血管が広がることで
血流が改善され、温まった血液が体全体を流れますから、芯から温まり、
温泉から上がっても体がポカポカということになります。

また炭酸泉は、重炭酸イオンや炭酸ガスが胃や腸の粘膜を刺激するため、
胃腸の煽動を促進する効能も期待できます。

古くからヨーロッパでは炭酸水を飲む習慣があり、絶世の美女クレオパトラも
炭酸を愛飲していたという言い伝えがあります。

寒さが一番厳しいこの時期に、小さな泡がまとわりつく不思議なポカポカ体験を
試されてはいかがでしょうか?


8 / 8« 先頭...678