チョット気になる五島の椿油

日本列島の西の端である長崎県の更に西100kmに、浮かぶ島々があります。

大小あわせて140あまりの島々が連なる五島列島です。

東シナ海を望む遠浅の海や鬼岳を代表とする火山景観など、
西海国立公園に指定されている美しい自然は、多くの人たちに愛されています。

その自然な下で育まれた食材は、言うまでもなく美味しいと評判です。

東シナ海で獲れる海の幸を始め、柔らかい肉質と肥育能力を兼ね備えた
五島の黒毛和牛は、全国で高い評価を受け、わざわざ東海や近畿地方から
子牛の買い付けに来るほどです。

また椿の自生地として名高い五島列島は、全国第二位の椿油の生産量を誇っています。

五島特産の椿油は、「西の五島、東の大島」と並び称されるほど、
人気があります。

椿油の主成分であるオレイン酸は、空気にさらしていても酸化せず
固まりにくい性質を持つ不乾性油で、保湿性を持続し、乾燥を防ぐ効果があります。

オレイン酸の含有率にも優れ、オリーブオイルに含まれるオレイン酸がおよそ75%に対して、
椿油には85%以上ものオレイン酸が含まれています。

しかも他の植物油と比較すると酸化しにくく、安定しているという点でも
椿油は優れています。

劣化しにくい植物油という特徴に注目され、従来の用途である美容用ばかりでなく
テンプラなどの高級揚げ油としても利用されています。

椿油は加熱安定性に優れているので、胃もたれやが胸焼けが心配で、
敬遠しがちな高齢者向けの食事にも使用できるのです。

また五島の椿油は、大手化粧品メーカーのシャンプー用成分として
指定されるほど信頼されています。


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