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聖母マリアの名を持つ花

聖母マリアの祭日に咲いていたため「マリア様の黄金の花」
とも呼ばれているマリーゴールドは、
地中海原産の観賞用の花として広く知られています。

しかし、医療用のマリーゴールドがあることについては、
あまり知られていません。

カレンデュラ(和名:キンセンカ)と呼ばれる
医療用のマリーゴールドの花びらには、
毛細血管を修復するカロチンや殺菌作用のある
タンニンが含まれています。

ヨーロッパでは、オレンジ色の乾燥花びらが漬けこまれたオリーブオイルを、
擦り傷、切り傷、火傷の治療のためのハーブオイルとして、
古くから使っています。

ビタミンAやフラボノイドなどの成分を含んでいるため、
肌のシワやたるみの予防や改善にも役立ちます。

ナチュラルオイルとして、妊娠中の方や乳幼児にも使うことができます。

またカレンデュラの花弁には、
天然色素のルテインが豊富に含まれています。

網膜や水晶体に多く存在するルテインは、
目にとって有害で活性酸素の発生原因となる紫外線や
パソンコンのモニターによって発生する青色光を吸収して、
活性酸素を除去する働きを手助けします。

「やまだのルテイン10」は、徹底した品質管理のもとで
栽培されたマリーゴールドを加工しています。

ゆがみやぼやけが気になる方のサプリメントととして、ぜひお薦めします。


冬の厳しさに育まれる大麦若葉

大麦若葉を育てる過程で行なわれる「麦踏み」という作業をご存知でしょうか。

麦踏みとは、大麦の種が発芽した後、芽が数枚出そったところで、
その新芽を上からぎゅっぎゅっと踏みつける作業のことです。

せっかく芽吹いた新芽をわざわざ踏みつぶしても大丈夫なのかと、
心配になりますが、
この作業は良い大麦若葉を収穫するために欠かせない作業です。

麦踏みをすることで、麦の根が霜によって浮くことを防ぎ、
また踏むことで若芽の折れ目から植物ホルモンが生成され、
茎が太くなり、株の分けつが促進されます。

また、麦踏みとともに畝の土寄せを行う事で、雑草を抑え、
水はけを良くすることで、根腐れを防ぐ事にもつながります。

健康な栄養価の高い大麦若葉を収穫するためには、
手間を掛けて育てる必要があるのです。

厳しい寒さの中で、広大な畑を専用の機械に乗って作業をする
農家の方には頭が下がります。

春の到来とともに大切に育てらた大麦若葉は、
日差しを受けて輝きます。

今が収穫時期の大麦畑は、
緑のじゅうたんという表現がピッタリです。

大麦若葉に含まれる食物繊維は、栄養豊富な食品として、
すでに認知され、体の中の老廃物を外に出すデトックス効果や、
スポンジのように水分を含み便を柔らかくし、
自然な排出を促す働きがあります。

食物繊維をたっぷり摂取することで、ぜん動運動が活発になり、
便秘の悩みを解消することもよく知られています。

成長の過程で何度も踏まれながらも、強く丈夫になる大麦若葉は、
健康食品にぴったりの食材といえます。


歩くことを健康につなげるにために

高齢者の歩行中の転倒は、
大きな怪我につながることも少なくありません。

歩行中に足の上げ方に注意を払っていても、
わずか数センチの段差が転倒につながるのは、
当人がその段差を過小認識していることが原因です。

下肢の筋肉の衰えによって、
視覚から入ってくる情報を筋肉に伝える際の高さと実際の高さに
ズレが生じ、歩くことが大きな危険となります。

一歩一歩を確認しながら歩くという作業は、
現実的には難しいと思いますが、
歩くという動作の物差しを定期的に確認しておけば、
段差に対する対応も違ってきます。

わずかの数センチの高さの違いほど、誤認識の可能性が高いと言えます。

建築基準法においては、
階段の踏上寸法(階段一段の高さ)は230mm以下、
踏みづら(階段の踏み板の奥行き)寸法は150mm以上、
内法(階段の有効幅)750mm以上と決まっています。

視覚的にも明らかな段差として認識できますが、
和室と洋室の段差わずか数センチメートルが、
転倒の原因になります。

その高さの差によるつまづきを予防するためには、
バリアフリーが最も効果的ですが、
すべてをバリアフリーにすることは不可能です。

数センチメートルの高さをクリアするための備えを
日頃からしておく必要があります。

自らの身は自ら守る、言うのは容易いですが、
転倒につながるつま先の上げ方の衰えを、
どのように察知すればよいのでしょうか?

一番解りやすい兆候は、靴底の擦れる音です。

自分では普段と同じように歩いているのに、
靴の底と地面が擦れる音がするのは、
足の上げ方が十分ではないという証です。

その音が頻繁に聞こえるようになるならば、
数センチの段差で転倒する可能性が大きいと言えます。

自分の足が出している注意信号と考えましょう。

加齢による筋力の衰えは、自然です。

足の筋力の衰えに対応するために、
以下のことを日頃意識しながら歩いてみてはいかがでしょうか。

<足を心持ち上げ、踏みしめるように着地する>
足で地面を踏みしめるように歩きます。足を踏みしめようとすれば、
太ももを上げようとする意識が働きます。必然的に股関節を動かすことになり、
その結果、股関節の可動域が狭くなることを防ぐことにつながります。

<腕を前後に振ります>
手は軽く握り、歩調に合わせるように前後に振ります。

時間や距離は、各個人の足の調子によって違うでしょうが、
多少を問わず目標を持って続けることが、
転ばぬ先の杖となります。


加齢による転倒の危険性について

繁華街は多くの人が行き交い、いつも活気にあふれています。

やっと歩き始めたような子供から体育会系クラブ帰りの高校生、
仲良く歩く年配の夫婦など歳相応の歩調で歩いています。

また年令層が同じように思われる人でも、颯爽と歩く人もあれば、
疲れ気味なのでしょうか、歩幅も狭く猫背でとぼとぼ歩く人もいます。

歩くことは日常生活の中で多くの時間を費やす動作ですから、
特に気にかけることなどほとんどありません。

しかし、年令を重ねるに従って足の筋肉は衰えてきます。

加齢による歩行能力の衰えが原因となって、
転倒してしまう危険性が高まります。

バリアフリーは、加齢による足の能力の衰えをカバーする
という考え方から生まれたものです。

この発想は大いに尊重されるべきですが、
もう一つの考えとして、能力の衰えを予防するということも
大切なのではないでしょうか?

ではどのようなことに心がければ、
将来の転倒の危険性を軽減できるのでしょうか?

そのためには、加齢による歩き方の変化について
理解しておく必要があります。

○加齢に伴って変化する歩行動作
・歩行速度の低下
・一歩の長さ(歩幅)の減少
・一定時間に何歩すすんだか(歩調)の減少
・足が床に着いて体を支えている時間(支持時間)の増大
・両足が床に着いて体を支えている時間(両脚支持時間)の増大
・歩行中に下肢関節が運動した角度(下肢角度範囲)の減少
等です。

このような足の筋力の衰え、姿勢保持能力の低下、柔軟性の低下等が、
歩行動作の衰えといえます。

足に障害がある方をはじめ、各個人によって歩行運動の程度は違うのでしょうが、
今の自分の歩く能力を理解し、歩行能力を測る物差しを探しておけば、
現状の能力との差を知るために良いのではないでしょうか。

では、どのように物差しを探しましょう…。

そして、長続きして手軽にできる足の基礎運動とはどのようなものでしょう。

ー続くー

次回は、「歩くことを健康につなげるにために」です。


健やかなご近所関係の秘訣

人間は、動物の中でも仲間同士での協調性や
他人を思いやる道徳という意識を持っている
唯一の霊長類であると考えられています。

しかし、オランダの動物行動学者フランス・ドゥ・ヴァールは、
チンパンジーを使って、
相手を思いやる能力が人間以外にもあることを実証しました。

その実験とは、日頃は屋外飼育されているチンパンジー2匹を、
実験室の並べたオリに入れ、
片方のチンパンジーにだけ餌を与えます。

餌やりにはルールがあり、オリの中にある緑と赤の筒を、
飼育員に渡すと餌をもらえるというものです。

赤の筒を渡せば、自分だけがエサをもらえます。

緑の筒を渡すと、自分と隣のオリにいる
チンパンジーの双方がエサをもらえます。

筒を選ぶチンパンジーにとって、
赤、緑いずれの筒を渡しても、自分はエサをもらえますが、
緑を選べば、仲間も餌を手に入れることができます。

つまり他者の幸せを思いやれるということになります。

実験の結果、チンパンジーは仲間も餌を手に入れることができる
緑の筒を意図的に選ぶことが明らかになりました。

さらに研究を進めると、仲の良いお隣同士は、
緑の筒を選ぶ頻度が高まり、逆に威嚇するお隣さんに対しては、
その頻度が下がるということです。

まるで私達の周辺にも出てきそうな状況です。

この実験結果には、ご近所さんが気持ち良く暮らすための示唆に富んでいると言えるでしょう。


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