79 / 92« 先頭...102030...787980...90...最後 »

薬用植物が秘める未来への扉

南米は、トマトやジャガイモの原産地として知られていますが、
ジャトロファという植物のルーツでもあります。

ジャトロファ(正式名称はJatropha Curcas)は、
日本の生物学名ではナンヨウアブラギリと呼ばれ、
南米では昔からランプ用の油や薬として、
あるいは石鹸の原料として使われていました。

実には毒性の成分が含まれるため、
食べることは出来ませんが、
その特徴を利用して家々の塀に沿って植えられ、
動物による家屋への侵入を防ぐのに使われていました。

南米の家庭で、
ほそぼそと栽培されていたジャトロファに転機が訪れたのは、
16世紀以降です。

ポルトガル商人が、ジャトロファに含まれる薬としての効果に注目し、
アジアやアフリカにジャトロファを持ち込んで栽培し、
現地に定着させました。

アフリカでは、
作物を荒らすゾウの侵入を防ぐ垣根としても定着しました。

ジャトロファの実で作った薬用石鹸は、
皮膚トラブルなどに効能があります。

製造方法は、いたって簡単です。

ジャトロファの実を集め、外殻をむいて種を取り出します。

石臼などで種をすりつぶして、水と混ぜながら熱し、
ある程度熱を取り除いた後、形を整えて固めるだけです。

熱帯地方では成長が早く、約1年ほどで実をつけることも可能です。

ゴムの木栽培などと異なり、
栽培の早い段階で加工品を作ることができますから、
現金収入の少ない農村などの新たな財源に、
することが可能です。

しかし、ジャトロファが近年注目されている理由が、他にあります。

未来のエネルギー源として活用するための研究が、なされているのです。

-続く-


目のヒーロー「ルテイン」

マンガのスーパーヒーローと言えば、
鉄腕アトムや仮面ライダーなど日本のキャラクターを
思い出される方も少ないと思いますが、
昭和30年代にアニメ界のヒーローとして先陣を切って登場した
ポパイをご存じでしょうか?

怪力の大男ブルートから恋人のオリーブを守ろうとする
セーラー服姿のポパイが、
ピンチの時に食べるアイテムが、ほうれん草の缶詰めです。

ほうれん草でパワーアップしたポパイが
ブルートに立ち向かう姿は、
ほうれん草を嫌いな子が多かったアメリカの子どもたちに、
食べる勇気を与えてくれるヒーローでした。

お母さんたちにとっては、「ポパイみたいに強くなりたいなら、
ほうれん草を食べなくちゃ!」という決めゼリフが
ずいぶん助けてくれたことでしょう。

ポパイが好きなほうれん草には、ビタミンA、ビタミンB1、B2、
鉄分などの栄養素が豊富に含まれていますが、
ルテインが多く含まれている野菜でもあります。

100g中含まれるルテインは、
ブロッコリー1.90mg、夏かぼちゃ1.20mgなどに対し、
ほうれん草は、10.20mgと他の緑黄色野菜と比べても
圧倒的に多いことが分かっています。

ほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれるルテインは、
強い抗酸化作用を持つカロテノイドの一種で、
特に眼の水晶体と黄斑部に多く存在します。

ルテインの抗酸化作用によって、
光による酸化ダメージを軽減してくれます。

またルテインには、光を遮る性質があるため、
目が正常に機能するための働きをサポートしてくれます。

ほうれん草に含まれるルテインは、
脂溶性成分(油に溶けやすい成分)ですから、
油を使った調理をすることで、
体内への吸収効果が高まります。

ほうれん草のエグみが気になるのであれば、
「やまだのルテイン10」をお奨めします。

カプセルになっていますので、
目を守ってくれるヒーローであるルテインを
簡単に摂ることが出来ます。


現代も進化する生物

かつて海で生まれた生命が、様々な進化の道を辿り、
陸上に進出し、様々な植物や動物に進化していったということを
学ばれたと思いますが、その進化は過去のものであり、
進化は既に完了したと思われている方も少なくありません。

しかし生物の進化は、科学が発達した現代であっても続いています。

そのような進化の手助けに人間が関わっている場合もあります。

品種改良がその一例でしょう。

たとえばトマトは、
南アメリカのアンデス山脈高原地帯が原産のナス科の植物です。

南アメリカに到達したスペイン人が、16世紀にヨーロッパに持ち帰り、
その後の品種改良によって、
現在では8000種類以上ものトマトが存在しています。

味や糖度が高く、収量が多いなど様々な特徴を持つ
トマトが登場しています。

遺伝子が直接にコントロールされた品種も登場しています。

しかし品種改良のトマトとは全く違った経過で生まれるトマトもあります。

それは突然変異です。

無数の数字のあるサイコロのようなもので、
どのようなものが出るかはわかりませんから、
人間にとってメリットのない想定外のトマトもあります。

どこにでもある普通のトマト畑から、
限りなくゼロに近い確率ではありますが、
未来を切り開くトマトが現われます。

害虫に強く、収穫量が多く、
痩せた乾燥した土地でも元気に育つ自然が生み出す
ハイブリッドの品種です。

そのような作物を環境適用種といいます。

いつどこで登場するかは誰にも分かりませんが、
トマト畑のどこかで見つけられる日を待っています。


大地のりんご「ジャガイモ」

カレー、肉じゃが、コロッケ、ポテトチップスなど、
ジャガイモは、私達にとって大変馴染み深い食材です。

世界の五大食用作物の一つであるジャガイモは、
南米大陸のアンデス山脈の高地が原産といわれ、
16世紀にスペイン人がヨーロッパへと広めます。

日本には、戦国時代の終わりである1600年頃に
観賞用の花として、
ジャカルタ港からオランダ船で運ばれてきました。

日本名のジャガイモという名前の由来は、
ジャカルタから持ち込まれたイモという説が有力です。

世界には約2000種類以上の品種があると言われ、
日本ではその内のおよそ20種類が栽培されています。

中でも男爵いもとメークインは、2大品種です。

でんぷんが多く含まれる色白の男爵いもは、
ホクホクした食感が特徴で、コロッケや粉ふきいも、
マッシュポテトにむいています。

イギリス生まれで、やや黄色みがかったメークインは、
煮くずれしにくいため、
肉ジャガやカレーライスなどの煮こみ料理に向いています。

日本人に大人気のジャガイモは、
実は栄養面でも大変優れた食材です。

ビタミンCに関しては、含有量がりんごよりも多く、
ジャガイモに含まれるビタミンCは、
デンプンに保護されるため、加熱による損失が少なく、
煮ても焼いても壊れにくい特性を持っています。

ビタミンCばかりでなくカリウムも多く含むジャガイモを、
フランスでは、大地のリンゴ(pomme de terre:ポム・ド・テール)と
呼んでいます。

今晩のお食事に、
新ジャガを使ったひと品をいかがでしょうか?


アミノ酸スコアとは?

たんぱく質は、体の中で合成と分解を繰り返しています。

代謝される速度は、種類によって異なりますが、
分解されてアミノ酸となり、
その一部は尿素などに合成されて体外に失われます。

成長期には、新生組織の蓄積に必要なたんぱく質を
摂らなければなりません。

日々の摂取量に違いはあるものの、
成人であってもたんぱく質を食事から補給する必要があります。

たとえダイエット中であっても、
三大栄養素の一つであるたんぱく質が、
不足してはいけません。

カロリーを消費するのは、体を構成する筋肉であり、
その筋肉の主な組成は、たんぱく質だからです。

筋肉ばかりでなく内臓、髪の毛などを作る栄養素でもあるたんぱく質は、
大きく分けると肉や魚などの動物から得られる動物性たんぱく質と
大豆などの植物から得られる植物性たんぱく質に分かれます。

動物性タンパク質は、
人間のたんぱく質の組成と近いアミノ酸組成であるため、
アミノ酸スコアが高いです。

アミノ酸スコアとは、健康な体を維持するための
理想的な必須アミノ酸の量と組み合わせのバランスを点数化したものです。

必須アミノ酸(9種類)は、体内で組成することができません。※1

そこで日々の食事から摂取する必要がありますが、
骨や血液、筋肉を作るのに必要なタンパク質を合成するためには、
ひとつでも必須アミノ酸が不足するとできません。

たとえば8種類の必須アミノ酸が100%あっても、
ロイシンが40%しかない場合、
その食品のアミノ酸スコアは40クラスということになります。

【アミノ酸スコアの高い食材】
アミノ酸スコア100:豚肉、卵、牛肉、かつおなど
アミノ酸スコア90:ベーコン、チーズ、しじみ、そばなど
アミノ酸スコア80:さつまいも、豆腐、昆布、キウイなど

※1:必須アミノ酸:リジン、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、
メチオニン、バリン、スレオニン、トリプトファン、ヒスチジン


79 / 92« 先頭...102030...787980...90...最後 »