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レモンの皮を活用する

レモンには、100g中50mgのビタミンCが含まれ、
柑橘類中の中でもトップクラスです。

またレモンの爽やかな香りと酸味は、
料理の隠し味や風味付けには欠かせない
定番の材料でもあります。

実際の使用法としては、
主に果汁を絞って使用することが多いのですが、
レモンの皮にもビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富ですから、
果汁をしぼった後に捨ててしまうのはもったいないことです。

かつては、流通するレモンのほとんどが
輸入レモンだった時代もありました。

船積みで運ばれてくる外国産レモンの表面には、
カビの発生を抑えるための防カビ剤が使用されていたため、
皮を利用することは控えられていましたが、
最近では国産のレモンも手に入れやすくなったため、
いままであまり活用されていなかったレモンの皮も
ずいぶん利用されるようになっています。

すでにケーキや料理の材料として、
レモンの皮は利用されていますが、
暮らしの中でもレモンの皮は活用できます。

皮に含まれる代表的な成分であるリモネンには、
アロマ成分として、
気分の高揚や気持ちの切り替えを促し、
理解力や集中力を高める働きがあります。

レモンにはおだやかな漂白作用があるので、
美容にも効果が期待できます。

レモンの皮で爪を磨くと、
つやが出てますし、
おろし金ですりおろしたレモンの皮を
歯ブラシにつけて磨くと、
口臭予防や歯のホワイトニング効果も期待できます。

魚を調理した後の包丁やまな板を
レモンの皮でこすることで消臭ができます。

また、レモンの皮には、
果肉同様にクエン酸が含まれていますので、
消毒殺菌作用に優れています。

レモンの皮をしぼった液体を水で希釈して
室内にスプレーすれば
風邪やインフルエンザなどの感染症の予防にもなります。


太陽とビタミンD

ビタミンは、
健康な体を維持するために
欠かすことのできない栄養素です。

必要な量は少ないのですが、
人の体の中で作ることができないビタミンは、
食べ物から摂る必要があります。

ヒトにとって大切なビタミンは、
大きく2分類に分けられます。

水に溶ける水溶性ビタミンは、
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、
ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの9種類です。

水溶性で尿とともに排出されるため、
体の中に留めておくことはできません。

必要な量を毎日とることが大切です。

水に溶けずあぶらに溶ける脂溶性ビタミンには、
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKの4種類があります。

料理を作る際に、油と一緒に調理することで
吸収率が上がります。

しかし排出されにくいということから、
とりすぎると過剰症になるおそれがあります。

13種類のビタミンには、それぞれの働きや特徴がありますが、
太陽の紫外線量と密接に関係しているのは、ビタミンDです。

皮膚にあるプロビタミンD3(ビタミンDの前の物質)は、
紫外線によってビタミンD3に転換されます。

皮膚で紫外線によって作られるビタミンDは、
太陽の位置が高くなり、日照時間が長くなる夏は、多くなりますが、
冬は少ないという変動があります。

ヨーロッパなどの高緯度地域に住む人は、
冬の日光照射の不足と外出が少なくなるため、
夏の時期よりも体内のビタミンDの量が少なくなるため、
日光浴をすることが広く指導されています。

日本では季節による極端な差は見受けられませんが、
外出が少ない高齢者は、
皮膚で産生されるビタミンDが少なくなるため、
ビタミンD不足になることは十分考えられます。

夏場の日光浴えあれば、日陰で30分、
冬であれば太陽に顔や手を向けて
1時間ほど浴びれば十分といわれています。

これから紫外線の強くなる季節ではありますが、
皮膚のビタミンD生産を手助けするため、
木漏れ日の下でもよいので
散歩されてはいかがでしょうか?


痛みを予測することで痛みを治す

ぎっくり腰になったという人は、少なくありません。

一度ぎっくり腰の激痛を経験すると、
そのイメージが記憶に深く刻まれ、
前に屈んだ瞬間に
「あ、ぎっくり腰になる」という思いが脳裏に浮かび、
痛さに備えて体を硬く身構えてしまうことで、
逆にぎっくり腰が再発するということが少なくありません。

このようなイメージは「自動思考」と呼ばれ、
その記憶を自分自身で修正することは
難しいといわれています。

また長らく腰痛を患っている人は、
ちょっとした動作のたびに「また痛くなる」とイメージし、
考えないようにしようと思っても、
そう考えずにはいられません。

このようなストレスが関係する腰痛には、
認知行動療法が効果的だと言われています。

認知行動療法とは、
患者の「現実の受け取り方や考え方」に基づく
感情や行動に注目し、
その記憶を変えることで疾患を治す療法のことです。

「また痛くなる」という記憶に囚われて、
痛みに備えて身構えてしまう自動思考を、
日常の姿勢を改め、
過去の記憶と現実の行動の食い違いを利用し、
腰を痛めそうな姿勢の記憶を変更することで、
「また痛くなる」と考えから開放され、
最終的には、多少の動きでは、
痛みは無視することができるようになります。

認知行動療法は主に精神科で行われますが、
筋肉や骨格の問題を解決する整形外科と連携して治療する
リエゾン療法(連携療法)もあります。

リエゾン療法とは、
整形外科、精神科や心療内科など、
複数の医師が連携(リエゾン)して治療を行ない、
治療を心体の両面から行う方法です。

運動療法認知行動療法、薬物療法などを併せて行います。


日本料理と塩分量

高血圧の人は、
塩分を控えるようにすべきであるということは、
広く知られています。

海外でも高血圧の人は
塩分を控えるように
指導を受けますが、
特に日本食は、
塩分量の多い料理が多いため、
食事には、細やかな配慮が必要になります。

しおから、漬け物、ラーメン、そばなど、
その汁やスープには、
塩分が多く含まれています。

したがって、
料理はうす味にするなどの工夫が
大切になります。

「日本人の食事摂取基準(2005年版)」では、
成人が1日に摂る塩分の目標値は、
男性10g未満、女性8g未満となっています。

おおむね小さじ山盛り1杯の塩が10gですが、
1日3食で摂る塩の総量を計ることは、
現実的ではありません。

特に外食する際には、
その食べ物に含まれている塩の量を
知ることは大変難しいですから、
おおむねの塩分量を事前に知っておいて、
自分がどの程度、塩分を摂ったかを
知っておくことが肝心です。※1

また家庭では、
塩味の薄い食事に慣れることが大切です。

昆布やかつおぶしなど
うま味成分が多く含まれる調味料を上手に使うことで、
薄味でも風味豊かに、
おいしく食べることができます。

しょうゆやソースなどは、
料理にかけて食べるより、
つけて食べるほうが
塩分の摂取量を抑えられます。

和え物や焼き物に
レモン、すだち、かぼすなど、
柑橘類や酢を利用することも
減塩につながります。

※1 五訂 日本食品標準成分表より
天ぷらそば・山かけそば・月見そば     天ぷらそば     約6g
ざるそば     約3g
ラーメン     約4g
みそラーメン     約6g
カツ丼     約4.5g
天丼     約4g


乳酸菌が作る乳酸のメリットとは?

乳酸は、ヒトを含め、
動物や植物の組織に存在する酸です。

糖が分解されてできる有機化合物の一種で、
ヨーグルトや味噌、乳酸菌飲料などに含まれ、
自然界に広く存在しています。

乳酸菌が作り出すのが乳酸は、
ヨーグルト、乳酸菌飲料、漬け物など食品にも
多く含まれています。

乳酸菌が作る乳酸は、
棲む環境を酸性に変えるため、
他の有害微生物(食中毒菌や腐敗菌)の繁殖を
抑えることができます。

乳酸菌によって発酵した牛乳は、
たんぱく質が分解され、
消化吸収を助けてくれるので、
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするといった人でも
ヨーグルトであれば食べることができます。

また食感も良くなります。

乳酸発酵の過程で、
乳タンパク質がプリン状に固まり、
舌触りがなめらかになり、
乳酸菌のさわやかな酸味は
食欲を高めてくれます。

腸内まで届けば、
乳酸菌は腸内に棲む善玉菌にとって、
頼もしい応援団といえます。

乳酸菌によって作られた乳酸は、
文字通り酸性の物質です。

腸内の悪玉菌はアルカリ性で活動します。

逆に腸内に多く存在する善玉菌は
弱酸性環境でよく存在しますから、
乳酸菌が腸内に多ければ、
悪玉菌の繁殖が抑えられ、
腸内環境を守ってくれます。

腸内環境を整える乳酸菌が
活発に働くことで、
お通じや便臭の改善といったおまけも期待できます。


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