腹八分目に医者いらず
腹八分目に医者いらずとは、
満腹になるまで食べるよりも、
腹八分目程度に抑えておけば健康に良いということわざです。
英語にも同じようなことわざがあります。
Measure is medicine.(ほどほどは、薬である)
先人たちが残してくれたアドバイスは、
経験の上で裏付けされた事実ということでしょうが、
医学的にもこの言葉の正しさは、
間違いではないという報告がされています。
東海大学医学部の橋本一男教授や田爪正気講師らが
1990年に発表した研究結果によると、
満腹状態になる環境下で飼育したマウスと
食事の量を80%に制限したマウスの平均寿命を調査したところ、
満腹マウスの寿命が、74週であったのに対し、
腹八分目マウスの寿命は、122週と、
1.6倍以上に延びたことが報告されています
その寿命の差の具体的な要因までは
結論づけられてはいませんが、
腹八分目によって、
免疫力が高くなっていたことは明らかなようです。
その後の研究によって、カロリー制限が、
細胞の老化を遅らせることができると
確認されています。
人においても、腹八分目の効果として、
高血圧や脳卒中、心筋梗塞などの動脈硬化による血管障害や、
糖尿病など多くの生活習慣病の予防が期待できると指摘されています。
腹八分目は、食事の摂取量をいかに抑えるかが、
大きなポイントになります。
まずは生活習慣病の原因のひとつとして指摘されている
動物性脂肪のとりすぎに注意することから始めてはいかがでしょうか。