夏バテの応援に大根!?

季節的には、冬の野菜の代表といえる大根ですが、
品種改良や保存技術の向上によって、
夏場でも食べることができる野菜となっています。

夏は、食欲が減退する季節ですが、
ジューシーでさっぱりと食べられる大根は、
おろしそば、冷しゃぶや冷奴など、
冷たい料理に添えて美味しく味わえる食材です。

実は、夏に大根を食べることは、
理にかなった食べ方なのです。

というのも生の大根には、
酵素が豊富に含まれているからです。

脂肪を分解する「リパーゼ」、たんぱく質を分解する「プロテアーゼ」、
でんぷんを分解する「アミラーゼ」など、
大根を生で食べることで、消化を助けてくれます。

また、大根おろしにして食べる場合、
ぴりっとした辛味成分である「イソチオシアネート」には、
食中毒が多い夏にはありがたい殺菌作用や抗炎症作用、
血液をサラサラにして血栓を予防する働きもあります。

生食で食べるメリットは、
さっぱりとした食感ばかりでなく、
加熱による劣化なしで、
ビタミンCを摂取することもできます。

ビタミンCは、シミやそばかすの原因となる
メラニン色素の生成を抑える働きのほか、
肌のハリの元となるコラーゲンやエラスチンの生成を
促進する働きがあります。

夏に食べる大根は、冬にもまして健康的で、
日焼け対策のためのビタミンCも摂れる
メリットの多い野菜と言えます。

ところで
もっとお手軽にビタミンCやミネラルを取るのであれば、
冷たい水にもサッと溶ける「やまだの青汁30」を
お奨めします。

ビタミンA・C・Kをはじめ、葉酸、カルシウムなど
必要な栄養素を手軽にバランスよく摂ることができる
夏の頼りになる心強い応援団です。


夏バテの正体とは

日本中の故郷が賑わうお盆のお休みも終わり、
親族の帰省ラッシュや孫のお守りなどから開放されて、
ホッとしているおじいちゃんやおばあちゃん、
お疲れ様でした。

若いころは、無縁だったものの、
年令を重ねるごとに夏バテしやすく、
なかなか体力が戻らないと感じる方も少なくありません。

涼しくなるまで続くあのなんとも表現しづらい
ドーンとした疲れは、やっかいです。

「食欲がない」「疲れがとれない」「なかなか熟睡できない」
といった夏バテの症状は、
特定の原因がある病気というわけではありません。

この夏バテが、どのように引き起こされるかご存知でしょうか?

温度と湿度が高い日本の夏では、
体にたまる熱を排出するために汗をかき、
体表から水分が蒸発するときの気化熱によって、
体表温を下げ体温を一定に保ちます。

暑い時に打ち水をする事と同じ原理です。

ところがエアコンの普及によって
屋外と室内の温度差が大きくなりました。

冷房のきいた快適な室内と、
高温多湿の厳しい屋外を頻繁に出入りすることで、
体温の調節をコントロールしている自律神経が、
めまぐるしい温度の変化に対応できず、
人に備わっている体温調節機能に負担がかかり、
必要以上のエネルギーを消費します。

また、寝苦しい夜が続くことで睡眠不足も加わり、
「夏バテ」の症状がでてくると考えられます。

したがって、夏バテを解消するためには、
必要以上の冷房のかけ過ぎに注意が必要です。

目安としては、
外気温と室温との差を5度以内にすることが理想的です。

しかし外気温が35度以上となる猛暑日のときは
どうしたらいいのでしょう。

不快な高温には、高い湿度も影響していますので、
エアコンの除湿機能を有効に使い、
湿度をさげることで、不快感はかなり減少します。

また、扇風機を使って室内の空気に流れを作ることで、
涼感を感じるように工夫することも効果的でしょう。

蝉の声が静かになる9月までは、健康管理には気をつけてください。


ナスで夏バテなし?

スーパーマーケットで夏野菜の主役として
顔を利かせているのがナスです。

長なす、丸なす、中なす、米なすなど
種類も豊富です。

東大寺の正倉院宝庫に保管されてきた
文書にも出てくる由緒ある野菜ですが、
他の野菜と比べると、低たんぱく、低カロリーで、
栄養価が特に多いほうではありません。

しかしブルーベリーなどに多く含まれる
ポリフェノールの一種であるアントシアニンには、
目の疲労を改善したり、
ガンや生活習慣病のもとになる
活性酸素を抑える作用があります。

またナスに含まれるコリンという
強アルカリ性の機能性成分には、
血圧を下げる、あるいは胃液の分泌を促す、
動脈硬化を防ぐなどの作用も認められています。

夏野菜に多く見られる体を冷やす効果もあり、
ナスにはとくにその作用が強く認められます。

新鮮なナスにはあくがあるので、
真水、あるいは塩水に浸けて
あく抜きをしたほうが良いですが、

炒めて良し、焼いて良し、煮て良し、
さらに漬物良しと、
ナス料理はレパートリーの幅が広いので、

夏バテ防止の野菜として上手に調理して、
旬をおいしくいただきましょう。


夏カレーで夏バテに対抗

ウコンや丁字(ちょうじ)は、
漢方で使われる生薬(しょうやく)としてよく知られていますが、
ウコンは別名ターメリック、
丁字は別名クローブ、
と呼ばれるスパイスであることをご存知でしょうか?

この二つの漢方が材料として使われている料理があります。

それはカレーです。

漢方薬で調合されているいくつかの生薬は、
カレー用のスパイスとしても共通しています。

日本の市販カレーのルーには、
本場のインドカレーと同等、
あるいはそれ以上の15~30種類のスパイスが、
含まれています。

日本薬科大学の丁教授は、
この点に着目し、
東洋医学の観点から
カレーが脳や体に及ぼす影響を研究しています。

研究の結果、
カレーを食べることで、
脳内の血流が2~4%増え、
情報処理能力が活性化される、
と言う結論を得ています。

また、カレーに使われる香辛料には、
食欲を増進させる働きや
新陳代謝を活発にして脂肪を燃焼させる作用もあります。

メジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースで活躍する
イチロー選手も、
昼ごはんにはカレーを食べていたという話は有名です。

カレーは、
炭水化物、タンパク質、ビタミンなど
栄養学的側面から見ても、
バランスがよくとれている料理です。

夏バテ解消に、
ビタミンB1が豊富に含まれている豚肉や
加熱しても壊れにくいビタミンCを含むゴーヤなど
夏野菜をたっぷりと入れた、
暑さに負けない夏カレーはいかがでしょうか?


おかゆと梅干し

夏場は食欲がなくなったり、
冷たいものを摂り過ぎることよって、
体調不良や消化不良を起こしてしまいます。

また冷房の設定温度が低すぎるために、
夏風邪をひいてしまう場合もあります。

胃腸の調子が悪い場合には、
とりあえず「おかゆ」
というご家庭もあるかと思いますが、
気をつけなければならない点があります。

おかゆは、
炊きあがったお米を、
柔らかく煮て作るため、
消化吸収が良いと考えられています。

柔らかいおかゆは、
すするように食べることができるので、
大変有り難いものです。

しかし、
「柔らかく煮てある=消化吸収が良い」
と考えられているところに、
落とし穴があります。

普通の食事の場合、
噛むことによって、
米のデンプンを麦芽糖へと分解するβ-アミラーゼが、
唾液腺から大量に分泌されるため、
食物は、これらの消化酵素とともに
胃へと運ばれます。

しかし、おかゆの場合、
噛まずに食べてしまうことで、
唾液が充分に分泌されない状態で、
胃にたどり着くため、
唾液に含まれる消化酵素が
不足した状態に陥っています。

その結果、
消化吸収が悪くなってしまいます。

つまり、
おかゆは食べやすいけれど、
消化されにくい食事ということになります。

体調がすぐれない時は、
胃腸の調子も悪くなっている場合が多いため、
消化を助ける食べ方に注意を払わなければなりません。

消化酵素の分泌を促すという方法として
梅干しを一緒に食べることで、
この問題点を解決できます。

梅干しを食べることで、
唾液の分泌が促されることは、
みなさんご存知のはずです。

今、このコラムを読まれている方でも、
梅干しという言葉を見た瞬間に、
口の中に唾液が溢れてきたという方も
いらっしゃるのではないでしょうか?

梅干に含まれるクエン酸は、
唾液の分泌を促し、
唾液とともに分泌されるβ-アミラーゼが、
消化吸収を助けます。

唾液の分泌を促す梅干しと
食べやすいおかゆの組み合わせは、
理にかなったゴールデンペアと言えます。