ダイエットらくらく運動

前回、過度の食事制限は体内脂肪が減るものの、体を動かす筋肉まで減らしてしまい、
健康なダイエットとは言い難いというお話をしました。

健康的に内臓脂肪を減らすためには、食事制限と共に運動を組み合わせた
ダイエットが大切です。

摂取カロリーを調節するためには、高カロリーの食材を控える料理を考えれば良いですが、
運動にはどのようなアイディアが必要なのでしょうか?

体内に蓄えられている脂肪や糖は、運動によって消費されますが、
その質によって消費されるエネルギーの源が違います。

テニス、サッカー、短距離走など、息が切れて苦しくなる激しい運動(無酸素運動)
の場合は、エネルギーとしてすぐに消費できる糖質が優先的に使われます。

激しい運動の場合、筋肉は酸素を多く消費するため、酸欠の状態になっています。

心臓は筋肉への酸素供給のために早く動かなければなりませんから、脂肪が消費される前に疲れてしまいます。

したがって体内脂肪を消費するには、運動しながら会話できる程度の有酸素運動が効果的です。

原則として有酸素運動を20分以上連続して行えば、体内脂肪の燃焼につながります。

少し早足の散歩や室内での踏み台昇降運動(※1)がお勧めですが、「健康のための有酸素運動」であれば、1日10分でもOKです。

健康のために何かを始めるという意識が大切です。

それでもなかなか腰が上がらないのであれば、究極の手抜き運動をお教えしましょう。

胸を張っておなかを凹ませ、腹筋を少し緊張させながら20秒ほどその体勢を維持します。

その間も呼吸して酸素を体内に取り入れます。

息をゆっくり吐きながら姿勢を戻し、10秒ほど間をおいて再び胸を張ります。

これを10セット繰り返します。

寒い時期は背中が丸くなりがちです。

背中が丸くなった姿勢では、胸腔の体積が少なるので呼吸が浅くなりがちです。

背伸びをしながらこの深呼吸運動をすれば、背筋のストレッチにもなります。

生きるための呼吸を意識する人は、あまりいないかもしれませんが、呼吸によって酸素を取り入れることで
体内の脂肪や糖類を燃やし、その結果、人間の平熱である36~37度ぐらいを維持しているのです。

余分な体内脂肪(エネルギー源)を燃やして消費すれば、その量が少なくなるのは明らかです。

病気を治療するのはお医者さんの仕事ですが、健康を維持するのは、自らの心掛けです。

自分を体の中から応援できるのは、自分自身しかいません。

※1 踏み台昇降運動とは、
左右の足で交互に高さ5cm~30cm程度の台を昇り降りする運動で、テレビを見ながら、
音楽を聴きながら自分のペースで行なう事が出来ます。

腰回りの筋肉や体幹の筋肉、太ももの筋肉、ふくらはぎの筋肉をゆっくり動かすことで気軽に
有酸素運動ができます。

姿勢の矯正や足のむくみ改善も期待できます。


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