グルコサミンとコンドロイチンとヒアルロン酸
グルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸という名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。健康情報番組やテレビショッピングなどでも頻繁に耳にするようになった言葉だと思います。
この3つの成分は軟骨の働きに対して重要な役割を持ち、摂取することで関節痛や腰痛の痛みの緩和、軟骨の修復にも効果が期待されています。
そこで、ここでは、それぞれの成分について項目ごとに、特徴もあわせてご紹介させて頂きます。
グルコサミン
グルコサミンとは、糖の一種で動物の皮膚や軟骨、甲骨類の殻に含まれている成分です。人間の身体の中では、関節と関節の間でクッションの役割をする軟骨を構成する働きをしています。
加齢や関節への負担などにより軟骨がすり減ると、骨同士が擦れて骨の変形や痛みが生じます。これを変形性関節症と呼びますが、グルコサミンはこの関節の痛みを取り除くとともに、損傷した軟骨の修復、再生を促す働きをする中心的存在と言われています。
そのため、グルコサミンを摂取することで関節に関する悩みを改善してくれる効果が期待できるといわれており、注目を集めています。
片方の膝が傷ついたウサギにグルコサミンを与えた動物実験では、軟骨を構成する成分である「プロテオグリカン」が明らかに増えたという結果もでています。
コンドロイチンとヒアルロン酸
コンドロイチンは軟骨に栄養のある水分を運ぶ作用や、老廃物を排出する作用を持っています。また、その作用により、軟骨の保水性や弾力性を保持する重要な成分です。
つまり、ひざや腰の関節の滑らかな動きや、みずみずしい肌などはコンドロイチンの働きによるものです。軟骨の修復、再生機能も備えており、関節痛や腰痛にもよいとされています。
ヒアルロン酸は皮膚や関節、眼球に多く存在しているゼリー状の保湿成分で、非常に粘り気と弾性力があります。肌にいいことで有名ですが、ヒアルロン酸1gでなんと約6リットルの水分を保持できるともいわれています。
また、軟骨を形成し、関節の滑らかな動きをサポートする働きがあり、関節の痛みの緩和にも効果的です。ヒアルロン酸を軟骨細胞に与えると軟骨の形成が増加するという研究結果も出ています。
ヒアルロン酸注射についてよく耳にするかと思いますが、施術を考えているかたは、注射針を使用するためどうしても内出血がおき、数週間治らないことや、血行障害などの副作用がおこる可能性もあることを知っておいてください。
3つの成分の関係性
ここまで3つの成分について触れてきましたが、どれも軟骨に関連していて似ている部分があると思われたのではないでしょうか。この3つの成分に共通することとして、軟骨を構成する「プロテオグリカン」という成分についての解説が必要になります。
「グルコサミン」が、この「プロテオグリカン」を生成するものであり、そのプロテオグリカン」の中の成分に「コンドロイチン」と「ヒアルロン酸」が存在します。
それぞれの働きや特徴に違いはありますが、それぞれが作用しあって、軟骨や関節などの健康的な身体をつくっています。それぞれの成分をバランスよく摂取することが健康的な生活をおくるためには必要です。