便秘と体臭って関係あるの?
体臭というのは単に体を清潔にさえしていれば防げるというものではありません。
体臭にも色々な原因があります。意外と思う方もいるかもしれませんが、便秘もその原因のひとつです。
なぜ、便秘と体臭に関連性があるのか。その仕組みについて説明をしていきましょう。
便秘が体臭に影響してしまう理由
便秘になると当然、腸の中には便が長期間蓄積されていくことになります。そして、腸内に留まり続けた便の中で大量発生するのが体臭の原因となる悪玉菌です。
悪玉菌は便を腐らせ、有害物質に変えていきます。これは発がん性を伴った非常に危険なものです。しかも、行き場のない有害物質は少しずつ腸壁から吸収され、血液に溶けて体内を駆け巡ります。一部は肝臓で解毒されるものもありますが、その多くは汗や皮脂として排出され、その臭いが悪臭として漂ってくるのです。
したがって、このような状態になっているということは他人に迷惑をかけるだけでなく、自分自身の体にとってもよくない状態にあるので、一刻も早い改善が求められます。
慢性的な便秘は長期に及ぶほど大腸がんの危険性を伴い、体臭はその警告信号であることを覚えておきましょう。
体臭だけでなく口臭にも
便秘よって爆発的に増加した悪玉菌は消化物に含まれる炭水化物や脂質、炭水化物などを発酵させて大量のガスを発生させます。その一部はおならとして外部に放出されますが、残りは血液に溶け込み、肺へと達します。その結果、悪臭ガスとして口から吐き出されるのが口臭です。
さらに、口と大腸は1本の管で繋がっていますからガスはそのルートからもじわじわと漏れ出しています。それらの口臭は歯磨きなどではどうしようもなく、根本的に改善するにはもちろん、便秘を直すしかありません。ただ、急場しのぎの対処療法もないわけではありません。
手軽に実行できる手段としては朝起きてすぐに50度前後の白湯を一杯飲むことです。そうすると、お湯が悪臭ガスを溶かし、さらに、宿便を腸壁から引きはがして、腸内環境を整えてくれます。
便秘を防ぐための栄養素は?
慢性的な便秘になるとそれを改善するにはかなりの手間を必要とします。そうならないためには、日頃からの予防が肝心です。そして、予防のためにはバランスのとれた栄養の摂取が必要不可欠になります。
便通をよくするための栄養素の筆頭が食物繊維です。食物繊維には、果実、野菜、海藻などに多く含まれる水溶性食物繊維と豆や穀物などに多く含まれる不溶性食物繊維の2種類があります。不溶性のものと水溶性のものをおおよそ2対1の割合で、合計で1日25g以上摂取することで理想的な固さと量の便を生成することができるのです。